家具職人をしている妻の友人がキッチンの背面収納を取り付けにきてくれました。
朝早くから作業にとりかかってくれたのですが、終わったのは夕方。
すでにできあがってしまっている空間に、あらためて造り付けのような家具を取り付けるのはなかなか大変なのかもしれません。
ただ、そのかいあってとてもカッコイイ背面収納が誕生しました。
もともと背面収納は扉で隠せるように設計してもらっていたのですが、隠すのがちょっともったいないぐらいです。
棚の配置などは妻に一任したいたけれど、1点だけ要望したのが収納の色。 せっかく家具を造作してもらうのだからちょっと珍しいことをしたいなと思って、色を黒色にしてもらいました。 全体の印象が重くなり過ぎないように少し赤みのある黒色になっています。
本当は食器が際立つように背面も黒色にしてもらいたかったのですが、部材が増えて費用がかさむということで背面は建物の壁そのままです。 まあこれはこれでメリハリが出て良かったかなと思います。
カウンターには贅沢にもブラックチェリーの無垢材を採用。
これが 思った以上に効果的で、この一枚のカウンターがあるだけで無機質になりがちな背面収納に「家具」としての表情が生まれたと感じています。
全体を無垢材で製作するよりもちろんコストは抑えられるので、効果的な方法だと思います。
彼の家具職人としてのこだわりがあらわれているのがこちら。
既存の壁とカウンターの境目なのですがシーリングが施工されていません。
私はてっきり防水なんかのためにシーリングが必要と思っていたのですが、彼に言わせるとキッチン収納なんかの場合では防水のためというよりはどちらかというと精度の甘さをごまかすためにシーリングは施工されているのだとか。
例えば壁紙のわずかな厚みの違いなどで部屋のサイズは設計図から簡単に狂ってしまうが常なので、部材をあらかじめ小さめに作っておいて隙間ができればそこをシーリングで埋めてしまうほうが効率的だそうです。
ただそれではあまりにも美しくないと。
現場でちゃんと採寸をして部材のサイズを微調整することでシーリングを施工しなくてもキレイな収まりにするのが家具職人としての存在意義だと、自分が修行をしていた工房でそう教わったと、そんな風に言っていたのが印象的でした。
ちなみに造作をお願いしたのは「平山家具製作所」さんです。
ブログには収納が入る前の写真も掲載してありますので、よければそちらでビフォーアフターも見てみてください。
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